シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

【ほんのりと怖い話】四つ葉のクローバー

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 0

367 :本当にあった怖い名無し:2011/12/08(木) 14:39:20.26 ID:9HIMvhpUO
大学帰り。
家の最寄り駅付近にケーキ屋があって、俺は週に一度そこで妹にケーキ買って帰るのが日課なんだけど、
今週の月曜の夜もそこでケーキ買ってたんだ。
毎週来るから店のおじさんとは顔見知りで、いつもみたいに店に入りながら軽く「こんちはー」って挨拶したら、
「買い忘れか?」って言われて「え?」って返したら、
「さっき、みいちゃん(妹)と一緒に買いに来ただろ?」

382 :本当にあった怖い名無し:2011/12/08(木) 21:34:30.05 ID:InQlzfpz0
「は?」
意味がわからなくて聞き返したら、おじさん曰く、
20分くらい前に、俺が十歳下の妹と手を繋いでケーキを二つ買っていったらしい。
俺はそんな記憶は無いし、何より20分前は電車の中だった。

386 :本当にあった怖い名無し:2011/12/08(木) 21:47:19.73 ID:InQlzfpz0
「え、どういう事っすか?俺、今帰りで…駅から真っ直ぐここに来たんですけど…」って返したら、
おじさんは笑って「いやいや。確かに俺君はここに来たよ」と言って、続けてありえないことを言った。
「さっきの話だけど、俺君も大変だねえ。試験二つ落としてさ…」

387 :本当にあった怖い名無し:2011/12/08(木) 21:49:58.18 ID:InQlzfpz0
夜遊びのしすぎは良くねえよ?と付け加えるおじさんには悪いが、俺は背筋が凍った。
確かに俺は試験に二つ落ちて、追試を言い渡されていたが、その試験の成績発表は今日。
さらに言うならば、俺は大学でぼっちだから誰にもそのことは喋ってない。
だから俺以外の人間がそれを知るはずないのだ。

390 :本当にあった怖い名無し:2011/12/08(木) 22:05:38.89 ID:InQlzfpz0
流石に気味悪くなり、その日はケーキを買わずにそのまま家へ直帰。
玄関には妹の靴。なんだ、ちゃんと帰ってきてるじゃないか…と思いながらリビングに向かう。
すると妹がケーキを頬張ってるのが見えたので、
ちょうどいいからケーキ屋での事を聞こうと考えて、ふと違和感に気づいた。
妹が頬張っているケーキの隣に、もう一つケーキがあった。

391 :本当にあった怖い名無し:2011/12/08(木) 22:20:12.73 ID:InQlzfpz0
二つ目のケーキを見ていると、生クリームをほっぺにつけてキョトンとしてる妹と目が合った。
「あれ…?お兄ちゃ、おトイレ行ってたのに、どうして玄関の方から来たの??手品?」
むぐむぐとケーキを食べる妹が言った言葉に冷や汗が出た。
え、何それ怖い。
そんなこと思ってると、母が買い物から帰ってきた。

393 :本当にあった怖い名無し:2011/12/08(木) 22:28:38.83 ID:InQlzfpz0
ちなみに家は玄関→リビングorキッチン→トイレor風呂って感じで、奥に縦長の作りになっている。
リビングはトイレへの通り道みたいになっていて、廊下らしい廊下は二階へ続く階段と二階しかない。
だから、トイレへ行ってたという俺が玄関から現れるワケない。

394 :本当にあった怖い名無し:2011/12/08(木) 22:34:15.82 ID:InQlzfpz0
内心ちょっとかなりビビりながら、
買い物袋を下げて「今日は魚が安かったのー」と言ってニコニコ顔の母に、ケーキ屋から今あったことを伝えると、
母は笑顔を消して寂しそうに笑った。
「そうなの…やっぱり俺君と一緒で妹想いなのね」
「え?」と聞き返す俺に、しんみりとした悲しそうな声で「食事の後で話すわ」と言う母。

396 :本当にあった怖い名無し:2011/12/08(木) 22:42:58.37 ID:InQlzfpz0
そして仕事から帰ってきた父と4人で食事をしてから、その話を改めてすると、
父と母はお互いを見て何ともとれない顔をして、
父が妹に「どこでお兄ちゃんと一緒になった」と聞くと、
妹が嬉しそうな顔で、「学校帰りにM(妹)が転びそうになったの助けてくれたの!」。
それから手を繋いで一緒に公園に行ったりして遊んで、四葉のクローバくれたとも言った。

398 :本当にあった怖い名無し:2011/12/08(木) 22:49:18.62 ID:InQlzfpz0
それを聞いた瞬間、今まで笑顔だった母が泣きだした。
それに妹はおろおろとしていたが、それは悲しみというより嬉し泣きのようで、
「どうしたのさ?」と聞くと、母は涙声で俺に言った。
「実はね、貴方は双子だったの。難産で、一人流れてしまったけど…」
それを聞いた瞬間、ああ…そういうことか。と何故か納得がいった。

399 :本当にあった怖い名無し:2011/12/08(木) 22:59:11.46 ID:InQlzfpz0
どうやら俺の弟は、おっちょこちょいで危なっかしい妹が心配で、
天国から降りてきて助けてくれたんじゃないか。とのこと。
妹が貰った四葉のクローバー。
流れた弟が眠る洋風の墓に三つ葉の群集があって、
母が生きて産めなかったことを悔やんで、探してよくお供えしたらしい。

400 :本当にあった怖い名無し:2011/12/08(木) 23:06:22.87 ID:InQlzfpz0
俺、幽霊とか全く信じてなかったんだが、この時ばかりは信じざるを得なかった。
ついでに、四葉のクローバーは幸福をもたらす意味があるらしい。
なんだか俺が勝手に、ド、ドッペルだったらどうしよう俺死んじゃうの!?とか思っててごめん;と罪悪感が生まれた。

スポンサーリンク


スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする